Google ColaboratoryでPythonライブラリをpipインストールする方法を知りたいですか?Google Colaboratory(以下Colab)は、環境構築不要でPythonが実行できる非常に便利なクラウド環境です。
NumPyやPandas、TensorFlowなど基本的なライブラリやフレームワークはあらかじめインストール済みで、すぐに使うことができます。しかし、すべてのライブラリが揃っているわけではなく、用意されていないライブラリは自分でpipインストールする必要があります。
この記事では、Google Colaboratoryに用意されていない外部ライブラリ・フレームワークをpipでインストールする方法について、基本から応用まで詳しく解説します。
📌 この記事はGoogle Colaboratoryの基本的な使い方を理解している方を対象にしています。Colabの基本操作から確認したい方は、先に以下の記事をご覧ください。
→ Google Colaboratoryの使い方【初心者向け完全ガイド】
Google Colaboratoryにインストール済みのライブラリを確認する
pipインストールの前に、まず「そもそも何が最初から入っているのか」を確認しておきましょう。すでにインストール済みのライブラリに気づかずに重複インストールしてしまうケースがよくあります。
ローカル環境では pip list でインストール済みライブラリを一覧表示できますね。Colabではコマンドの先頭に「!」を付けることでシェルコマンドを実行できます。
!pip list
実行すると、以下のように多数のパッケージが表示されます(2023年9月時点の例)。
Package Version
-------------------------------- ---------------------
absl-py 1.4.0
aiohttp 3.8.5
albumentations 1.3.1
altair 4.2.2
beautifulsoup4 4.11.2
blinker 1.4
# ...(多数のパッケージが続く)
NumPy・Pandas・Matplotlib・TensorFlow・scikit-learnなど、データサイエンスや機械学習で頻繁に使われる主要ライブラリはほぼ揃っています。特定のライブラリが入っているか調べたいときは、次のコマンドで絞り込み検索ができます。
# 例:「torch」という名前を含むパッケージを検索
!pip list | grep torch
Google Colaboratoryでpipインストールする基本の方法
では、実際にColabでライブラリをpipインストールする方法を見ていきましょう。基本の構文はシンプルです。
基本構文:!pip install パッケージ名
Colabのコードセルで以下のように入力して実行するだけです。
!pip install パッケージ名
例えば、japanize-matplotlib(Matplotlibで日本語を表示するためのライブラリ)をインストールする場合は次のようにします。
!pip install japanize-matplotlib
実行すると、以下のようなインストールログが表示され、最後に Successfully installed ... と表示されれば成功です。
Collecting japanize-matplotlib
Downloading japanize_matplotlib-1.1.3-py3-none-any.whl (4.1 MB)
...
Successfully installed japanize-matplotlib-1.1.3
インストール後は、通常どおり import 文で読み込んで使用できます。
import japanize_matplotlib
import matplotlib.pyplot as plt
plt.title("日本語タイトルのテスト")
plt.plot([1, 2, 3], [4, 5, 6])
plt.show()
バージョンを指定してpipインストールする方法
特定のバージョンのライブラリをインストールしたい場合は、パッケージ名の後に ==バージョン番号 を付けます。バージョン互換性の問題が起きたときに特に役立ちます。
# バージョンを指定してインストール
!pip install numpy==1.23.5
# 特定バージョン以上を指定
!pip install numpy>=1.23.0
# バージョン範囲を指定
!pip install "numpy>=1.21.0,<1.24.0"
複数のライブラリを一度にpipインストールする方法
複数のライブラリをまとめてインストールしたい場合は、スペース区切りで並べるだけです。セルの実行回数を減らせるので効率的です。
# 複数パッケージを一度にインストール
!pip install japanize-matplotlib gensim fugashi
requirements.txtを使ってまとめてpipインストールする方法
プロジェクトで使うライブラリをまとめて管理したい場合は、requirements.txt ファイルを使う方法が便利です。Google Driveにファイルを置いてColabからアクセスできます。
# requirements.txtの中身の例
japanize-matplotlib==1.1.3
gensim==4.3.1
fugashi==1.3.0
# requirements.txtからまとめてインストール
!pip install -r requirements.txt
Google Colaboratoryでpipインストールする際の注意点
Colabでのpipインストールにはいくつか知っておくべき注意点があります。
注意点①:セッションを再起動するとインストールがリセットされる
Colabの最大の注意点として、ランタイムを切断・再起動するとインストールしたライブラリはすべてリセットされます。毎回セッションを開始するたびに !pip install を実行し直す必要があります。
この問題を解決するには、ノートブックの先頭セルにインストールコマンドをまとめて書いておくのがベストプラクティスです。
# ノートブック先頭セルにまとめて書く例
!pip install japanize-matplotlib gensim fugashi ipadic
注意点②:インストール後にランタイムの再起動が必要な場合がある
ライブラリによっては、インストール後に「ランタイムを再起動してください」という警告が表示されることがあります。この場合は、メニューの「ランタイム」→「ランタイムを再起動」を実行してから、再度インストールと import を行ってください。
注意点③:「!」と「%」の違いを理解する
Colabでシェルコマンドを実行する方法には ! と %(マジックコマンド)の2種類があります。pipインストールには ! を使うのが一般的ですが、違いを理解しておきましょう。
| 記法 | 名称 | 特徴 |
|---|---|---|
! | シェルコマンド | サブシェルで実行。pip installに使う |
% | マジックコマンド | 現在のセッションに影響する。%cdなど |
# どちらもpip installには使えるが、!が一般的
!pip install japanize-matplotlib
%pip install japanize-matplotlib # こちらでも動作する
よく使うライブラリのpipインストールコマンド一覧
ColabにデフォルトでインストールされていないライブラリのうちよくColabで使われるものをまとめました。コピーしてすぐに使えます。
# 日本語処理関連
!pip install japanize-matplotlib # Matplotlibで日本語表示
!pip install mecab-python3 ipadic # MeCab形態素解析
!pip install fugashi ipadic # fugashiによる形態素解析
!pip install janome # 純Pythonの形態素解析
# 自然言語処理関連
!pip install gensim # Word2Vecなど
!pip install transformers # HuggingFace Transformers
# データ取得・スクレイピング関連
!pip install requests # HTTPリクエスト
!pip install selenium # ブラウザ自動操作
!pip install playwright # ブラウザ自動操作(新世代)
# 画像処理関連
!pip install Pillow # 画像処理(PILの後継)
!pip install opencv-python # OpenCV
# その他便利ライブラリ
!pip install tqdm # プログレスバー
!pip install optuna # ハイパーパラメータ最適化
まとめ:Google ColaboratoryでのpipインストールはシンプルでOK
この記事では、Google ColaboratoryでPythonライブラリをpipインストールする方法について解説しました。要点を整理します。
- Colabでpipコマンドを使うには先頭に 「!」 を付ける(
!pip install パッケージ名) - バージョン指定は
==を使う(例:!pip install numpy==1.23.5) - 複数パッケージはスペース区切りで一度にインストールできる
- セッションを再起動するとインストールはリセットされるため、ノートブック先頭にまとめて書く
- インストール後にランタイム再起動が必要な場合がある
Colabでのpipインストールはローカル環境と少し異なりますが、「!を付ける」「セッションごとに再実行が必要」という2点を押さえれば問題ありません。
Google Colaboratoryをさらに使いこなしたい方は、以下の関連記事もご覧ください。
