Python実践試験に落ちた人に共通する5つのパターンと再受験までの対策
「Python実践試験、落ちました…基礎試験は一発だったのに」
このご相談、本当によくいただきます。講師として15年、Python試験対策の講座やコースを作ってきましたが、基礎試験に受かった人ほど実践試験でつまずくというのは、かなりはっきりした傾向として感じています。
この記事では「なぜ落ちたのか」を勉強法のクセまで分解して、再受験までに何を変えるべきかを具体的なコード付きで解説します。対象は初〜中級者、すでに一度受験した方でも、これから受ける方でも読めます😊
まず前提:実践試験はこういう試験です

- 問題数:40問/試験時間:75分
- 合格ライン:正答率70%(=28問正解)
- 受験料:税込13,200円(学割6,600円)
- 合格率:約48.6%
- 主教材:「Python実践レシピ」(技術評論社)
- 公式の過去問集は存在しません
合格率は約48.6%。基礎試験の約76%と比べると、数字だけ見てもかなり違いますよね。ただ、落ちる原因は「頭の良さ」ではなく、ほぼ毎回同じ5パターンに集約されます。最新の実施要項は協会公式サイト(pythonic-exam.com)をご確認ください。
落ちる人の共通点①:基礎試験と同じ勉強法で挑んでいる
いちばん多いのがこれです。基礎試験は「文法を覚えて、チュートリアルを読めば届く」試験でした。ところが実践試験は標準ライブラリの実務的な使い方が主戦場です。
文法の暗記ではなく、「このモジュールで、この処理をしたいとき、どの関数を使い、何が返ってくるか」が問われます。読む勉強から、書いて確かめる勉強へ切り替えないと点が伸びません。
落ちる人の共通点②:教材を「読んだだけ」で終わっている
「Python実践レシピを2周しました」という方でも落ちることがあります。理由はシンプルで、読んだ内容が手に残っていないからです。
試しに、次のコードの出力を実行せずに正確に答えられますか?
from pathlib import Path
p = Path("/home/user/data/report.tar.gz")
print(p.name) # ファイル名
print(p.stem) # 拡張子を除いた名前
print(p.suffix) # 最後の拡張子だけ
print(p.suffixes) # 拡張子のリスト
print(p.parent) # 親ディレクトリ
print(p.with_suffix(".txt")) # 拡張子を差し替え

ポイントをまとめるとこんな感じです。
- stem は「.tar.gz」ではなく「report.tar」になる
- suffix は最後の1つだけ、複数欲しいときは suffixes
- with_suffix も置き換わるのは最後の拡張子だけ
受講生が本当によく間違えるのがこの stem と suffixes の組み合わせです。読んでいるときは「なるほど」なのに、選択肢になると一瞬迷う。この「一瞬の迷い」が、1問1分52秒の試験では致命傷になります。
落ちる人の共通点③:日付・時刻まわりを後回しにしている
datetime は出題されやすいのに、なぜか対策の優先度を下げてしまう人が多い領域です。特にstrftime / strptime の書式指定と、timedelta の演算結果の型は要注意。
from datetime import datetime, date, timedelta
d = datetime(2026, 3, 1)
print(d - timedelta(days=1)) # 2026-02-28(2026年はうるう年ではない)
print((date(2026, 3, 1) - date(2026, 2, 1)).days) # 差はdate同士ならtimedelta
print(d.strftime("%Y-%m-%d %H:%M:%S")) # 書式化
print(datetime.strptime("2026/03/01", "%Y/%m/%d")) # 文字列→datetime

ここが重要です。
- datetime − timedelta → datetimeが返る
- date − date → timedeltaが返る(.days で日数)
- strptime は書式が1文字でもズレると ValueError
「返ってくる型は何か」を意識しながら手を動かすだけで、この分野の正答率はかなり変わります。
落ちる人の共通点④:よく使うライブラリの「戻り値の形」があいまい
collections や itertools も定番です。使ったことはあるけれど、戻り値の構造まで言えない——これが失点の温床になります。
from collections import Counter, defaultdict
words = ["apple", "banana", "apple", "cherry", "banana", "apple"]
c = Counter(words)
print(c.most_common(2)) # 上位2件は「タプルのリスト」
print(c["grape"]) # 存在しないキーはKeyErrorにならない
d = defaultdict(list)
for w in words:
d[w[0]].append(w) # 頭文字でグルーピング
print(dict(d))
most_common が返すのは辞書ではなく[(要素, 件数), …] のリスト、Counter は未登録キーに0を返す。細かいですが、選択肢問題ではこの差がそのまま正誤になります。
落ちる人の共通点⑤:本番の時間感覚を一度も体験していない
75分で40問なので、1問あたり約1分52秒。コードを読ませる問題が数問続くと、体感ではあっという間です。
「知識はあったのに最後の5問を塗り絵した」という失敗談、毎年聞きます。これは知識の問題ではなく演習不足。時間を計って40問を通しで解く経験を、最低でも3〜4回は積んでおきたいところです。
実践試験は公式の過去問集がないため、本番形式の演習環境をどう確保するかが受験者共通の悩みになります。筆者が運営する本試験形式の模擬試験6回分がある実践試験の対策コースもその選択肢のひとつです(協会非公認の独自教材です)。市販書籍や無料模試と組み合わせて、自分に合う形で通し演習の回数を確保してください。
再受験までの対策ロードマップ
STEP1:落ちた原因を「分野」で言語化する
スコアレポートで正答率の低い章を特定し、3つまでに絞ります。全部やり直そうとすると必ず途中で止まります。
STEP2:予想→実行のドリルを回す
教材のサンプルコードを写経する前に、出力を紙に書いてから実行する。これだけで記憶の定着が変わります。外れた問題はメモに残し、翌日もう一度予想する。地味ですが、いちばん効きます。
STEP3:時間を計った通し演習を3回以上
1周目は正答率の確認、2周目は間違えた問題の潰し込み、3周目は60分で解き切ることを目標に。本番で見直し時間が生まれます。
まとめ
Python実践試験に落ちる人の共通点は、能力ではなく勉強のやり方が基礎試験のままになっていること、そして時間を計った通し演習が足りないことの2点に集約されます。
逆に言えば、この2つを変えるだけで合格ラインの70%はぐっと近づきます。落ちた経験は「弱点が数値で見えた」という強力な武器です。ぜひ次の受験に向けて、今日から手を動かしていきましょう💪
よくある質問
Q1. 実践試験は何回でも再受験できますか?
再受験のルールや待機期間などの制度詳細は、協会公式サイト(pythonic-exam.com)をご確認ください。受験料は1回ごとに税込13,200円(学割6,600円)が必要です。
Q2. 何問落とすと不合格になりますか?
40問中70%が合格ラインなので、28問正解が必要です。落とせるのは12問まで。苦手分野を1つ放置すると一気に厳しくなります。
Q3. 教材は「Python実践レシピ」1冊で足りますか?
出題の中心は主教材である「Python実践レシピ」(技術評論社)です。ただし読むだけでは不足しがちなので、本の内容を自分で動かす演習と時間を計った模試形式の演習を必ず組み合わせてください。
\ 受験前に、今の実力を無料でチェック /
本記事の筆者が運営する試験対策の専門サービスでは、本番と同じ形式の模擬試験(基礎・実践・データ分析 各1回分)を無料で受験できます。クレジットカードの登録は不要です。
▶ 試験の全体像・勉強法のまとめは完全ガイドへ
こちらも読まれています
📚 関連商品・おすすめ書籍
※本記事にはアフィリエイトリンクが含まれます。





