「AIって、クラウドにつながないと動かないんじゃないの?」そう思っていた方に、ちょっと衝撃的なニュースをお届けします 🚀
個人が自宅ラボで作った小型衛星(CubeSat)が、宇宙でローカルLLM(大規模言語モデル)を動かすというプロジェクトが話題になっています。その名も KENSAT。制作者はKen Chanさん。NASAのクリーンルームではなく、自分の部屋で作り上げたというのだから、すごいですよね。
KENSATって何者?

KENSATは2U CubeSat(約10cm × 10cm × 20cmの超小型衛星)です。今秋に打ち上げ予定で、低軌道(LEO)での動作を目指しています。
最大の特徴は、搭載しているコンピュータとAIモデルの組み合わせです。
- 🧠 NVIDIA Jetson Orin Nano:エッジAI向けの小型SBC(シングルボードコンピュータ)
- 💬 TinyLlama:1.1Bパラメータの軽量LLM(量子化済みで動作)
- 📡 インターネット接続なし、完全自律で推論を実行
つまり、宇宙空間でAIが「考える」わけです。クラウドなし、遅延なし。イメージとしては、Raspberry Piで動くチャットボットを、そのまま宇宙に飛ばした感じです。
なぜ宇宙でLLMを動かすの?
「わざわざ宇宙で?」と思いますよね。実はこれ、エッジAI(Edge AI)の進化の方向性として、とても理にかなっています。
宇宙では地上との通信に遅延が生じます。たとえば月面探査機なら片道1〜2秒、より遠い探査機になると数分〜数十分。リアルタイムで人間が指示を出すのが難しくなるわけです。そこでAIがオンボード(機体上)で判断できると、大きなアドバンテージになります。
KENSATはその概念実証(PoC)を、個人レベルで実現しようとしているプロジェクトなんです。
Jetson Orin Nano × TinyLlamaの組み合わせ
Jetson Orin NanoはNVIDIAが提供するエッジAI向けボードで、GPUを内蔵しつつ消費電力を抑えた設計になっています。地上でも使われることの多いボードですが、宇宙の放射線環境では通常のコンシューマ向け基板は動作保証がありません。そのあたりの対策がどうなっているか、今後の詳細発表が楽しみですね。
TinyLlamaは、Meta製のLlamaアーキテクチャをベースにした軽量モデルです。量子化(モデルの重みを低ビットで圧縮する技術)を施すことで、メモリの少ない環境でも動作できるようになっています。
手元のPCやRaspberry Piでも試せますよ。たとえばOllamaを使えばこんな感じで動かせます👇
# Ollamaをインストール済みの環境で実行
# TinyLlamaモデルを取得して対話
ollama run tinyllama
# Pythonから呼び出す場合(ollama Pythonライブラリ使用)
import ollama
response = ollama.chat(
model='tinyllama',
messages=[
{
'role': 'user',
# 宇宙環境での自律判断を想定したプロンプト例
'content': '太陽電池の出力が低下しています。考えられる原因と対処法を教えてください。'
}
]
)
print(response['message']['content'])
ポイントをまとめるとこんな感じです。
- ✅
ollama run tinyllamaでローカル推論がすぐ試せる - ✅ Pythonライブラリ経由でプログラムに組み込める
- ✅ インターネット不要で動作するのが最大の強み
まとめ
KENSATは「自作 × 宇宙 × エッジAI」という3つのキーワードが交わる、まさに時代を先取りしたプロジェクトです。TinyLlamaのような軽量LLMが、クラウドなしで自律動作できるという事実は、IoT・ロボット・宇宙開発など幅広い分野に応用できる可能性を示しています。
まずはTinyLlamaを手元で動かしてみるところから始めてみてください。エッジAIの世界、思ったより身近ですよ 😊
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